PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

放浪息子(13) 志村貴子

【内容説明】
 思春期を彷徨い惑う少年と少女たちを優しく見つめるものがたり、最新第13巻!

女の子になりたい男の子・二鳥修一と、男の子になりたい女の子・高槻よしの。行く先は分かれたものの、無事、高校に進学した一同。修一は女装姿で喫茶店のアルバイトを始め、千葉さおりは二宮文弥とつきあうことに。その一方、やりたいことが見つからずに、悩むよしの。そんなある日、小学校の同級生の友人に女装を気づかれ、質問責めにあう修一が出会ったのは、幼い少女を連れた、女装姿の“大人の男性"でした……。思春期を彷徨う少年と少女たちを鮮やかに描く志村貴子の話題作、待望の最新第13巻!
アニメ『放浪息子』Blu-ray&DVD全6巻も好評発売中!! (amazon)

-----------------------------------

 はい、アニメは観ていないので何とも言えませんが、検索を掛けると嫌悪感を感じた方が非常に多かったようですね。(参考:『放浪息子』への嫌悪感の正体)かと思えば全米図書館協会の若者向けサービス部門(YALSA)は2012年の10代向けのグラフィックノベルのベスト10(2012 Top Ten Great Graphic Novels for Teens)にランクインさせてしまったりします。まあ後者はあまり鵜呑みにできる評価ではないと思いますが……

 いずれにせよ、賛否両論入り乱れる結果となっています。

 そこで色々な意見が議題にあがっておりますが、もう沈静化していると思いますので、そこに何かを言う気もありません。ただ、どちらの立場の人間もが自分の思った事をそのまま語れるなんて素晴らしい世の中になったものだと思います。10年前とは明らかに違いますよね。Twitterなどもあり、深く考えず意見を述べられる社会になりました。無責任な発言も多いですが、色々な意見が聞ける環境にもあるわけです。言いたい事が自由に言える/聞けるなんて素晴らしい時代ですよね。

 二鳥くんが女装をしたのも、そんな深く考えなくても良い環境があったから始められるのです。否定する人の言葉も二鳥くんの実行する環境も実は近い部分から産まれて来た物なのです。私は男も女も好きですから、ノーマルな視点で発言できていないかもしれませんが、一巻を読んで、彼の周りのオープンな環境が羨ましく、妬ましく感じた事を覚えています。本当に理想の学校生活と友人関係なのです。
 10年も前だったら、同じ悩みを抱えても女装という解答まで辿り着けません。ウイッグなんてどこで買えば良いんだよ!おばあちゃんのカツラですか?という環境です。

 とはいえ、簡単にカミングアウトして解決できる程、社会は進化しているわけではありません。実際苦痛ですよ。同性ばかり好きになるけど相談相手はいません、自分の肉体的なギャップは自己否定に繋がり、世界そのものが虚構になっていきます。上手く生きながらえても……その先の人生に残るのは空虚です。目の前に転がるいくつものハードルは依然としてそこにあるのです。

 そう言った現実を伝える為に登場したのが、中年女装家の海老名さんと取材の子(名前は見当たりません)……彼らの未来像と第三者像とでも言いましょうか。実際、好意的な第三者が一番難しい。悪意のない傍観者は扱いを間違えると大変な爆弾になります。理解していると思い込み、理解していない事に気づかず、好奇心だけで相手を傷つける。所詮リアルなんてこんなもんだと思うしかないのです。
 だからこの取材の子が今後どちらの方向に向かうのか目の離せない所です。

 男の娘やふたなりの好きな人もファンタジーなら好きだけど、リアルは勘弁してくれと言う人が多いでしょう。大半はこの好意的な第三者の立場だと思います。……多分皆は二鳥くんとあんなちゃんがホワホワしてたり、二鳥くんが女装してあんなちゃんと会ってホニョホニョしてるのは好きですよね?私も好きです。でも、マコちゃんは否定するんでしょう、『みなみけ』のマコちゃんはOKなんでしょう?

 志村さんはそういうファンタジーに一つ追加して課題化して描いています。これぞ作家と感じると同時に、内容が内容だけに否定が出るのは仕方がないのですよね。そしてアニメ以上には否定されていない……はず……の志村さんの漫画の持つ魅力。嫌悪感と好意感をちらして冷静に描いている『放浪息子』……

 しかしこれを論じた時点で皆さん、志村さんの無意識の手の平で踊らされてますね。

| 漫画感想 | 14:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://sanekane2.blog.fc2.com/tb.php/169-ac3f107f

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。