
【内容説明】
季刊『GELATIN』『なつひめ』『ゆきひめ』掲載のフルカラー短編コミック9話に加え、初期案などのキャラ設定ラフ画・本人各話コメント・ピンナップ&描き下ろしイラスト等々満足いただける追加要素も多数収録。なんといっても掲載時より80%以上にも及ぶ驚異の加筆修正! 肌色成分増!
ぴちぴちフルカラー160ページ完全版でお送りします! (amazon)
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表紙買いです。
価格は高いですが、全編フルカラーなのでお得感もあると思います。絵も可愛いので、画集と捉えれば良い作品かもしれませんね。
基本的には絵で魅せる事を目指した本だと思います。構図や動きには新鮮な発見もあります。崖を登る女子高生や巨大少女の構図など挑戦的な面もあります。ただ、この挑戦が単に不自然さに感じてしまう所が多々見受けられてしまい、ビジュアル的には良いけど良く考えると「何故?」という言葉が頭を駆け巡る……そんな作品が多くあります。
その為、ストーリーがほとんど心に残らず、読みごたえがありません。絵というモノは面白いモノで、一瞬で多くの情報量を与える事が出来ますが、絵の比重が大きすぎると心に残る量も少なくなります。
この本は絵が走りすぎて、ストーリーを飛び越えすぎたのかもしれません。
ストーリー面でよく出来ていたのはお化けの話です。ホラーは通常、"怖くない⇒怖い"という流れで恐怖心を掻き立てますが、この作品は"怖い⇒怖くない"で山場にエロを持ってきて締めます。そうする事で最初からクライマックスにする心理で読めます。
こんな感心がもっと一杯あれば良い本になったのにと、少々残念に思いました。